重要なのは、根はいつも濡れていないということです。
通常届けられた胡蝶蘭の根は、水ゴケに包まれています。
その水ゴケがいつもビチョビチョで、鉢皿にも水がたまっているとしたら、胡蝶蘭はその名の通り「根ぐされ」をおこし、長くは鑑賞できないでしょう。
他の植物にも言えることですが、根は湿り気と乾きのバランスが大切です。
胡蝶蘭の場合具体的に言うと、指先でそれを判断します。
鉢の中の水ゴケを指で押さえます。
湿り気をほとんど感じなくなったら、水やりです。
会社や家庭の場合、夏で5日〜7日に1回くらい、冬だと7日〜10日が目安になってくると思いますが、環境により大きく変わるため一概には言えません。
ラッピングがされているときははずし、給湯室やお風呂場など鉢の下から排水ができるところで株の根元にたっぷりと与えます。
しばらくして水があまり落ちてこなくなったら、鉢皿の上に移し鑑賞します。
(鉢皿は水やり後、ランを置いた場所が濡れないためにあるのです。水を溜めておくものではないので、ご注意を!)
また、
注意すべき点がいくつかあります。
花には絶対に水をかけないようにしてください。
しみの原因になります。
お水は各株の根元にまんべんなく、たっぷりと与えてください。
通常、いくつかの独立した株を寄せ植えした状態です。
冬場は比較的暖かい日の午前中に、微温湯(手で触って冷たくないと感じる温度。ぬるま湯ではありません。)をたっぷり与えます。 寒さは東南アジア原産の胡蝶蘭にとって、大の苦手です。
さらに置き場について言うと、明るい室内がよいです。
植物なので光合成をするには、ある程度の明るさが必要です。
ただし、直射日光は厳禁。 色白の人がいきなり真夏の海に行くように、胡蝶蘭も「葉やけ」をして傷みます。
夏場のクーラー、冬場の暖房の風が直接当たるところも、花が乾燥し傷みやすくなるので、避けるようにしてください。